第7章 歓迎パーティー
蓮「あいつは自分と同じ刺青をあたしに入れることであたしを縛り付けた。まぁ、あたしが居なくなったらイライラの捌け口が無くなるから、あいつとしてはあたしが居た方が何かと都合が良いだろうよ……」
あたしはブラウスのボタンを外して肩からはだけさせ、みんなに背中を見せた。
背中を見て、一部が息を呑むのが聞こえた。
この刺青のせいで、あたしは外に出る時は必ず背中が見えないようにブラウスや体操着の下にはタンクトップを着ていた。
着替えの時もなるべくみんなの目に付かないように教室の隅でみんなに背中を向けないように着替え、学校の水泳の授業は何かと理由を付けて見学していた。
けど、隠す事は出来ても…消す事は出来ない…。
蓮「"コレ"がある限り、あたしはあいつから逃れられない。この刺青は……一生あたしを縛り続ける……」
みんなはあたしの話を黙って聞いてくれた。
18「…その後はどうなったんだい?」
背の低いクリリンさんという人の嫁さんの18号さんが今度は尋ねてくる。
蓮「高校に入った頃にはあいつは殆ど家には帰って来なくなった。あたしは学費と生活費を稼ぐ為にバイトをしながら学校に通ってた。やっと少しは楽になってきたって思ってたのに…この世界に来た日、海が見える崖にいたあたしを……突き落として……」
声が震える…手が震える…足が震える…身体が震える…
落ちている時は以外と冷静だったけど、今こうやって思い出すと恐怖で身体が震える。
ピ「そして…運良く次元の狭間を通って此処へ辿り着いたわけか」
見上げると、ピッコロが悲痛な顔であたしを見ていた。
その表情が胸に突き刺さる。
(…やめてくれ…そんな顔しないでくれ……)
滲んできた涙でピッコロの顔がボヤけていく。
ブ「ごめんなさい…辛い事話させてしまったわね……」
フワリとあたしを抱き締めたブルマさん。
暖かくて良い匂いがする。
蓮「…いえ…大丈夫です……」
ブルマさんの暖かい胸が心地良い。
そっと目を閉じ、静かに涙を流した。
チ「蓮さ、でぇじょうぶだ。神龍に頼む時は元の街以外の場所に戻して貰えるよう言えば良いべ」
悟空さんの嫁さんのチチさんが思い付いたようにポンと手を叩いた。