第7章 歓迎パーティー
ポツリポツリと言葉を紡ぐ。
みんなはあたしの言葉に黙って耳を傾ける。
蓮「けど、叔父はヤクザの構成員で組の方にいたからあまり家に居なかった。居たとしてもあたしを殴るか酒飲んで寝てるかのどちらかだった。傷はいつも痣になるから、あたしは小学生中学生の頃いつも治るまで学校を休んでた……」
小学校中学校は義務教育だから学校を長く休むと担任が家庭訪問に来たりもした。
けど、いつもあいつに追い返されていた。
そのイライラで、あいつはあたしを殴る。
そしてまた傷が出来て、学校を休む…ずっとそれの繰り返し。
あたしはまともに学校に行けないまま、小学校と中学校を卒業した。
高校は義務教育じゃないから休んでもそこまでうるさく言われなかったけど、たまに電話が掛かってきてその度に「大丈夫です」と言ってすぐ切っていた。
三者面談もあいつは一度も来なかった。
来られても困るからあたしとしては都合が良い。
「叔父に何かされてるのか?」と…先生達はいつも同じ質問をしてきた。
けど、「されてる」なんて言える筈も無いあたしはいつも「されてません」の一点張り。
そんな事言ったらあいつに何をされるかわからない。
だから助けて欲しくてもソレを求める事は出来ない。
蓮「度重なる暴力への恐怖であたしの髪は……いつの間にか真っ白になってた……」
この左右色が違う目の事もあり、周りはみんなあたしを気味悪がって近付こうとしなかった。
女子はあたしを怖がり、一部の男子からはこれを理由に虐められた。
けど虐められて黙ってるあたしじゃないから、そいつらは全員殴り倒してやった。
それが原因で、終いには誰もあたしに寄り付かなくなった…。
蓮「それからはあたし自身も周りを拒絶して、必要以上に人と関わる事を避けてきた…」
それもこれも、全部あいつのせいだ。
蓮「散々痛めつけられてきた。身体も、心も、極め付けは……"コレ"だ」
そう言って背中を指差す。
飯「まさか、その刺青は……!!」
察しの良い悟飯はハッとなり目を見開く。
蓮「ああ、その通り。ある日あたしは我慢出来なくなって逃げようとした。けど結局見つかって連れ戻されて…案の定ボコボコにされた。あたしはいつの間にか気を失ってて、目が覚めたら……」