第6章 振り回される二人
ピ「あー、クリリンはいるか?」
マ「おとうさんはおかあさんとお買い物に行ったの。マーロンも行きたかったけどおるすばん。えらい?」
ピ「あ……ああ、偉いな」
受話器の向こうから嬉しそうな笑い声が聞こえる。
(参った…クリリンと18号は留守か……)
ピ「では、亀仙人はいるか?」
マ「おじいちゃん?えっとねー…」
ガタンと大きな音の後、パタパタと小さな足音が遠ざかるのが聞こえる。
受話器を置いて亀仙人を呼びに行ったようだ。
少しするとパタパタと足音が近付いてくるのが聞こえてきた。
マ「あのねー、おじいちゃん、おトイレで『うーん、うーん』って言ってるよ」
ピ「そ……そうか。大変そうだな」(汗
マ「うん。それでねー、いっつも『今日もしぶとかったわい』って言いながら出てくるの」
(そんな話、聞きたくなかった……)
オレは頭を抱えた。
なんだか泣きたくなってきた。
ピ「では今、お前の周りに誰か人はいないのか?」
マ「うーん、ひとは……いない」
(参った…マーロンでは話が伝わらんだろう。仕方ない、時間を置いてまた掛けるとするか……)