第5章 いざ、CCへ
太陽の光が眩しい。
神殿の周りは美しい青色、雲は一つも見当たらない。
蓮「ホントに雲の上にあるんだな……」
神殿の外ではピッコロとデンデが待っていた。
多分、ブルマさんという人の家は地上にあるんだろう。
でも、ぐるりと外を見回すもあたし達以外には何も見当たらない。
蓮「おい、どうやって下へ降りるんだ?飛行機とかヘリとか使うんじゃねぇのか?」
ピ「そんな物は使わん」
デ「飛んで行くんですよ。大丈夫、ピッコロさんの舞空術ならあっという間に着きますから。さ、どうぞこちらへ」
にこやかに笑うデンデに手を引かれピッコロの傍へと歩み寄る。
蓮「舞空……?」
そういえば昨日、ピッコロが言っていた言葉を思い出した。
ー『気』を使って空を飛ぶ ー
本当に空なんて飛べるのだろうか?
不安に思っていると、突然視界がグルンと回った。
蓮「へ?」
気が付くと、ピッコロに横抱きにされている。
蓮「わあああっ!?ちょ、ちょっと……!!」(ジタバタッ
あまりにも突然で、驚きのあまり手足をバタつかせる。
ピ「騒ぐな。大人しくしていないと落ちるぞ」
顔のすぐ近くで響いた低い声に動きがピタリと止まった。
正確には思った以上に近い綺麗な顔に思考が停止してしまったのだ。
ピ「それでいい」
満足そうな顔で神殿の縁へとそのまま歩き出すピッコロ。
神殿の縁へとたどり着いた時、あたしはピッコロの腕の中から下を見た。
そこには何もない…遥か下に雲が見えるのみ…。
一体どれだけの高さにいるのか。
実は高い所好きなあたしは、テンションが少し上がった。
蓮「スッゲェ!!高いな〜」
ピ「しっかり掴まっておけ」
そう言うとピッコロはフワリと浮かび上がり、神殿を後にした。