第4章 別世界
ーー 神殿内・客室
蓮「あ〜、サッパリした〜♪」
神殿の風呂は広くて凄く綺麗だった。
四、五人ぐらいいっぺんに入れんじゃねぇかっていうぐらいの広さだった。
蓮「体操着入れてて助かった〜♪」
あたしと一緒にこの世界へ落ちてきたスクールバッグ…。
丁度今日は体育がある日だったので体操着にジャージを鞄に入れていたため、今はそれをパジャマ代わりにして寛いでいる。
ベッドに仰向けになって手足を伸ばす。
こんなにゆっくり出来るのは何年振りだろう…。
かなりデカいベッドはまだまだ余裕がある。
見回すと、真っ白な壁に真っ白な天井。
そして真っ白なベッド。
この部屋は…いや、この神殿そのものが綺麗な白で神秘的だ。
蓮「流石、神様の住む所なだけあんな」
そんな事を呟きながらベッドを降り窓際に歩いて行くと、グッと伸びをしながら外を見る。
蓮「うわ!スッゲー!」
満天の星空に思わず部屋を飛び出た。
外はもう真っ暗。
神殿の明かりがほんの少しあるだけ。
けど、下のタイルが真っ白なお陰で暗い外でも足元はぼんやりと見える。
少し歩いた先で腰を下ろし、後手を付いて空を見上げた。
蓮「綺麗だな〜……」
そこには見渡す限り輝く無数の星。
手を伸ばせばホントに届きそうだ…。
星達が発する光のお陰で真っ暗な筈の空が薄く明るく見える。
あまりの綺麗さに感嘆の溜め息が口から漏れ、半ば呆然と空を見つめ続けた。