第4章 別世界
ーー 神殿内・食堂
あたしらは今、ポポの作ってくれた晩飯を食いながらこれからどうすればいいかを話し合っていた。
けど、食ってるのはあたしとポポだけ。
ピッコロとデンデは水だけ飲んでる。
聞けばピッコロとデンデは食い物は食わねぇそうだ。
二人はナメック星人という宇宙人で、ナメック星人は食い物は食わねぇらしい。
(水だけで生きていけるって…なんて安上がりで楽な生態だ……)
にしても、宇宙人が地球の神様なんてちょっと面白い。
それに、みんな凄く良い奴等だ。
それもそうか、神様と一緒に暮らしてるような奴等が悪い奴なわけない。
そんな事を考えながら茶を啜って、みんなの話に耳を傾ける。
ピ「恐らく崖から落ちている途中で次元の狭間にでも吸い込まれたのだろう」
ポ「次元の狭間、現れる事極稀」
デ「そうですね。いつどこに現れるかもわからない上に、一瞬で消えてしまうものですし…」
蓮「…………」
三人はあたしが元の世界に戻れるよう色々と考えてくれている。
けど、それはかなり難しい事のようだ。
(あの人の事言った方が良いのか…?)
あの女の人の事を話したら何か手掛かりになるかもしれない。
けど、あたしは話せないでいた。
それが何故なのかはわからない。
でも………
(なんか…話さない方がいい気がする……)
何故か彼女の事は話したらいけない気がした。