第11章 認めた想い
ピ「…お前は随分あの男を評価するな?」
少し低くなったピッコロの声にピクッと反応する。
チラッとピッコロを見ると、眉間に皺を寄せて険しい表情をしている。
(え、ナニ?なんで怒ってんの?あたし何か気に障る事言ったか?)(汗
蓮「う、うん。まぁ、ホントにあいつ強いし…」
なんでピッコロが怒ってるのかわからず、頭にハテナをいっぱい浮かべながらとりあえず答える。
するとピッコロはハァ…と溜め息を一つ吐き、あたしを見つめて言った。
ピ「お前は覚えがよく、飲み込みも早い…戦いの才能は確実にある。あの男の実力はわからんが、修行を積めばお前だってあの男以上に良い戦士になる。お前は自分を過小評価し過ぎだ、もっと自信を持て」
蓮「〜〜〜ッ////!!」
少し早口にそう言ったピッコロ。
その真っ直ぐな目に顔が徐々に熱くなる。
蓮「あ…ありがとう…//// うん、そうだよな。よし、あたしもっと修行する!!修行して強くなって技のスキル磨いて、絶対迅より強くなる!!」
バッと起き上がってガッツポーズする。
ピ「フッ…では、オレがこれからも厳しく鍛えてやろう」
蓮「お、お手柔らかに…」(汗
ピッコロの言葉に冷や汗が流れる。
声がまた優しくなった事に内心ホッとした。
ピ「そろそろお前を返さんとブルマがうるさいな。送っていくから立て」
ぶっきらぼうに言い手を差し出すピッコロ。
蓮「ああ、ありが…わっ!」
その手に掴まり立ち上がるが、組手の疲れで足に力が入らず前のめりに倒れ込む。
ピ「おっと」
すかさずピッコロが抱き止めてくれた。
ピッコロに掴まりなんとか体勢を立て直す。
蓮「ご、ゴメン。ありが……」
パッと顔を上げるとすぐ目の前にピッコロの顔があって、一瞬呼吸が止まった。
それはピッコロも同じようで、息を呑む音が聞こえた。
(ヤバ…顔近い…////)
さっきより顔が熱くなるのを感じた。
お互いの息が掛かりそうなほど近い顔…綺麗な目…端正な顔立ち…。
目を逸らせないでいると突然顔を引き寄せられ、それと同時に唇に何か温かいモノを感じた。
…キスされていると認識するのに時間は掛からなかった。