第2章 「魔法省の勧誘」
その頃グリムソンがニュートのいた席に座って、
委員長方と向き合っていた。
「それじゃ、よろしいですかな…これは私の任務ということで」
グリムソンの言葉に沈黙が続いていた________
グリンデルバルドと信奉者であるアコライト達
がパリの通りに立っていた。
ナーゲル、クロール、カロー、アバナシー、クラフト、ロジェール、マクダフ__そして、コウヒ・ローズウィルもそこに居た。
呪文で館の玄関に近づき、ドアを開け
アコライト達は家に入っていく______
「シェリ?」
「キエラ(どなた)?」
グリンデルバルドは冷静に部屋を眺めまわし、
ステッキで敷石をコツコツ叩きながら部下の首尾を待っていた
先程黒い棺に殺めたばかりの上流級家族が使っていた、
エレガントな家財道具などを見回して品定めしている。
「よし、徹底的に浄化すれば住めるだろう。
サーカスに行ってクリーデンスにこのメモを渡せ…
あいつの旅が始まる。」
グリンデルバルドはナーゲルに
メモを渡し、彼は直ぐにその場から去っていった。
「私たちが勝てば、何百万人と街から逃げ出すでしょう。
彼らの時代は終わりね」
「声高にはそう言うな。
我らはただ自由が欲しいだけだ…我々らしくある自由だ。」
「非魔法族を全滅させる理由」
「全滅では無い、我々にも慈悲がある_____
家畜は必要だからな。」
コウヒはジェイコブの事を思い出していると、
近くで赤ん坊が泣いている声が聞こえた。
幼い男の子が、不思議そうに見上げる。
グリンデルバルドはその子を暫く眺めた後
やがてコウヒに向かって頷き、背を向けて部屋を出ていった__
「始末しておけ。」
「はい、我が君____」
彼女はそう言った後、
幼い男の子に向けて緑の閃光を走らせた。