第5章 「出会ってはいけない運命」
「マクゴガナル先生と一緒に行きなさい。」
好奇心や警戒心を抱いて、
生徒達が一向に出ていくとマクラーゲンがトラバースに
「最高の先生ですよ!」と耳打ちした。
「ありがとう、マクラーゲン」
「出ていけ!」
「来なさい、マクラーゲン」
そして、最後の一人のマクラーゲンが
扉を閉めた。
「ニュート・スキャマンダーがパリに居る。」
「そうですか?」
「知らぬふりはよせ、君の命令で行ったことは分かっている」
「彼を教える楽しさを知る者だったら、
ニュートが命令に従う玉ではない事が分かるだろうに」
トラバースがダンブルドアに小さな本を
放って寄越すとダンブルドアが片手で受け止めた。
「タイコ・ドドナスの予言の書を読んだことがあるだろうな」
「だいぶ前にな」
「無残に捨てられし息子、悲嘆にくれる娘…戻れ___」
「ああ、それは知ってる。」
「この予言が、オブスキュラスを生む者…
オブスキュリアル、の事だという噂がある。
グリンデルバルドが望むのは______」
トラバースのその発言に
ダンブルドアは直ぐに反応した。
「___一人の高貴な生まれの手下、そういう噂は聞いた」
「にも関わらず、あのオブスキュリアルあるところには
必ずスキャマンダーが現れ、彼を護ろうとする。
一方君は、国外に相当な人脈を築き上げた…」
「トラバース、いつまで私や私の友人を監視しても、
あなたに対する反乱計画など見つかりはしない。
何故なら、我々の望みは同じ…グリンデルバルドの打倒だ。
ただし、忠告しておく__あなたの抑圧なやり方は奴の支持者を増やすだけだ。」
「君の警告など興味はない、
これを言うのは口惜しいのだが…私は君が嫌いなんでね。」
トラバースはキッパリそう言うと、
ダンブルドアは笑いを漏らした_____