第3章 「懐かしかい再開」
惨めな気持ちで、ニュートはふとハガキ
に目を止めると杖を向けた。
「パピレス・レパロ、紙よ直れ」
敗れたハガキが元通りになり、
パリの写真が乗ってあるハガキの文字がスクリーンに現れた。
「親愛なるクイニー、パリはとても素敵よ。
貴方の事を思って_____ ティナ x」
そして、もう一枚の綺麗なハガキを
見ると見覚えのある字が浮かび上がった。
「クイニー、ジェイコブとの婚約おめでとう。
私は今ティナととある事情でパリに居るわ
もし良かったら貴方も一緒にどう? コウヒ・ローズウィル」
ニュートはすぐさま地下室に向かい、
荷物の準備に取り掛かった。
「おーい、ニュート?」
「下だよ、ジェイコブ。すぐ戻る」
ジェイコブは下に降りて囲い地をのぞき込み始めた。
ケルピーの住処の池のそばにニュートからバンディへのメモが置いてある。
「バンディへ、僕が帰るまで触らないで」と記されてあった。
ジェイコブが通り過ぎる時、オーグリーがジェイコブに向かって陰気に鳴くが、「また後で」とジェイコブに言われていた。
【ティナ、闇祓いに認定】
カバンの蓋の内側に、ニュートが新聞から破ったティナの大きな動く写真が置いてあった。
「クイニーが絵ハガキを忘れて行った。
ティナとコウヒは、パリだ___クリーデンスを探してる。」
「そいつはいいや、クイニーはまっすぐ彼女達の所に行くぞ…
フランスに行くぞ、ちょっと待て…上着を取ってくる」
「僕に任せて。」
ニュートは天井に杖を向けてジェイコブのコート、
帽子、カバンが、持ち主の前の床に落ちてくる。
暖かい魔法の風を吹き付けられて、
雨でぐっしょり濡れたジェイコブの服が乾く。
「いいねぇ!」
そしてニュートはバンディにもう一枚
メモを残して部屋から出ていった_______
「バンディへ、パリに行く。
二フラー達を連れていくよ ニュート」