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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第3章 「DNH企画」死神とハニーソルト




「(アンダーテイカーさん、読唇もできたんですね?驚きました!)」


「あぁ、できるよ〜。まぁできるのはマリアンヌ限定なんだけどね〜。」


「(??)」


「小生が見つめてるのはいつだってマリアンヌだけだからさ。」


「(!!!)」


なんの恥ずかしげもなくアンダーテイカーはマリアンヌの耳元で囁いた。


「ヒッヒッ、マリアンヌは可愛いなぁ〜。」


赤くなるマリアンヌの顔を覗き込んでくるのは妖しくも美しい黄緑色の瞳で見つめてくる優しい死神。

それはマリアンヌが大好きな死神だ。





──────────────



ゆっくり湯に浸かりながらマリアンヌはアンダーテイカーから色んな話を聞きたがった。
狭い世界しか知らないマリアンヌにとって、長くこの世に存在しているアンダーテイカーの話はなんでも面白い。

マリアンヌは風呂に入るまでの恥じらった様子はもう見られず、裸のアンダーテイカーの横にぴったりくっつき手を取りながら話を聞き、時折質問をしていた。





「ねぇ、マリアンヌ、「裸の付き合い」って言葉を知ってるかい?」


当然、聞いたことが無かったマリアンヌは顔を左右に振った。


「これはね、太陽が昇る東の果ての国、ニホンっていう国でよく使われる言葉なんだけど、お風呂の中で親睦を深める事を言うんだ。」


「?!」


「今の小生達にぴったりだと思ってね〜。マリアンヌ、さっきまであんなに恥ずかしがってたのに今はこんなに楽しそうに小生と話してくれてる。嬉しいな〜♪」


そういえば、とマリアンヌは照れくさそうに笑った。


「(ふふふ、確かにそうですね。さっきまではあんなに恥ずかしかったのに、今はアンダーテイカーさんのお話が楽しくて楽しくて恥ずかしいのもどっかに行ってしまいました。ニホンには行ったことあるんですか?)」


「あるよ〜、一度だけだけどね。」


「(色んな国に行ったことのあるアンダーテイカーさんが羨ましいです。私もニホン、行ってみたいです…)」


「たまには休業にしてマリアンヌと旅行も悪くないね〜。ニホンはね、桜って花が咲く季節が1番美しいんだ。いくなら春が1番さ〜。」



そう言うと、マリアンヌは嬉しそうに頷いた。





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