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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第3章 「DNH企画」死神とハニーソルト



「(1つはアンダーテイカーさんが選んで下さい。アンダーテイカーさんが選んでくれた服も着たいです。)」


「……そうかい。それじゃあ…」


少し考えると、今度はアンダーテイカーがマリアンヌの手を取り指で書き綴る。


──秋用の服の1つは真紅のベルベット生地にしておくれ──


そしてその手を自身の顔まで引き寄せると、マリアンヌの耳元で囁く。


「小生のリクエストだとニナに聞かれたら、絶対に断られてしまうからね。ニナにはマリアンヌの希望として伝えておくれ。」


言い終わるとペロッと耳たぶを舐めてみせ、シーと人差し指を唇の前に立てた。


「(!!!)」


いきなりの生温かい刺激にマリアンヌは耳元に手を当てながら勢い良く起立してしまう。


そこへニナがやってきた。


「マリアンヌ、服を新調するならキチンと採寸しましょ♡こっちの試着室に着てちょうだい♡」


マリアンヌは顔を真っ赤にしたままニナに連れて行かれるように試着室に入っていった。


「ヒッヒッヒッ…」


この後の展開に大体の予想がついていたアンダーテイカーは、落ちた帽子を拾い被り直すと、出された紅茶を飲みながらその時を待った。






「身長は変わりないわね。」

ニナはメジャー片手に、前回採寸したマリアンヌの顧客名簿に新しいデータを記入していく。

少し戸惑うが、マリアンヌは何度もこの店にきているのだ。毎回緊張してしまうが、下着姿になりニナに身を任せる。


「…………。」


ニナは普通の女性とはまったく違うマリアンヌの背中をなるべく見ない様にし、メジャーを胸元まで持ってきたその時だった。


「あっ!!」  「(えぇ?!)」


マリアンヌの胸元を見たニナは一瞬で鬼の形相に変わり試着室を出て行くと、物凄い剣幕でアンダーテイカーの胸元に掴みかかった。


「この!変態葬儀屋!!可愛いマリアンヌにナニしてくれたんだ!!」


「ヒッヒッヒッ、何のことだ〜い??」


とぼけるアンダーテイカーに更にニナは逆上する!!


「メグ!!オーガスタ!!研いだばかりの裁ちバサミ持って来なさい!!コイツをここで抹殺する!」


さすがの2人もニナを止めに入ったが、肝心のアンダーテイカーは笑い出す始末だ。


いったいどうしたのだろうか…


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