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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第3章 「DNH企画」死神とハニーソルト






「ねぇマリアンヌ、小生とゲームでもしないかい?」



カタカタと小さく揺れる馬車の中で、アンダーテイカーは何の悪びれる様子もなく、マリアンヌをゲームに誘う。


「(絶対に!絶対にしません!!)」


アンダーテイカーは自分で贈った服が予想以上によく似合っているマリアンヌに少し興奮してしまい、なんとかならないものかと考えたが、マリアンヌはこの間のゲームでのボロ負けを根に持っているのだろうか。

いともあっさり断られてしまった。
しかし、ニナの店は割とすぐについてしまう。

「おやおや、釣れないね〜」

「(あ、当たり前です!)」

マリアンヌはこの間の馬車の中での出来事を思い出すと、途端に恥ずかしくなり、顔を真っ赤にするとアンダーテイカーから顔を背けてしまった。


ばっさりと妖しいゲームを断られてしまえば、マリアンヌの身体を堪能するのは帰るまでおあずだ。





──カタン──


ニナの店には小一時間もしないうちに到着してしまった。

「ホプキンス・テーラー」

と書かれた看板の扉を叩けば勢いよく何かが飛んでくる。


──ドンッ──


「(キャアアアアアア!!!)」


声にならない声で悲鳴を上げると、出てきたのはマリアンヌに抱きつくニナであった。

「マリアンヌ!!久しぶりね!もう首を長くして待っていてよ!さぁ、早く中に入って♡」

すると、ニナはマリアンヌをエスコートするように店に招き入れると、バンッと扉を閉めてしまった。

どうやらアンダーテイカーは歓迎されなかったようだ。


「おやおや、ニナは相変わらず冷たいね〜、ヒッヒッ。」


こんなやり取りは毎度の事なので、懲りずに扉をあけて店内に入ると、いつも座っている椅子に腰掛けた。


「マリアンヌ!今日も美しくてエクセレントだわ♡そしてピンクのワンピースもとても似合っていてよ♡」

ニナはマリアンヌの頬に軽くキスをすると、今度は鬼の形相になり後ろを振り返る。

「変態葬儀屋!!いつも言ってるけど、あんたは招待してないのよ!!なのになんでいっつもついてくるのよ!」


ニナはアンダーテイカーの同伴が心底不満の様だった。



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