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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第2章 死神とゲーム♪



厳密に言えばその解答も嘘では無いのだが、マリアンヌには言いたくても言えない答えがあったのだ。



ソレに気づいたのは割と最近。
アンダーテイカーはマリアンヌを抱いている最中、時折余裕を無くした様に顔を歪ませる。



黄緑の燐光を放つ目元は余裕を無くしたように歪むのに、ソレを悟られまいと口元は不敵な笑みを必死に保とうとしている。
普段はおどけていて、自身を抱いてる時もその余裕ぶりは変わらないのに、最近はその表情を歪ませる時が多くなったように感じるのは、決して気のせいではないだろう。
アンダーテイカーをこんな表情にするのはどうか自分だからであって欲しい。そう自惚れたい。



マリアンヌはアンダーテイカーのその表情がたまらなく好きだったのだ。
もっと、もっと、その顔が見たい。



だが、ソレを正直に答えてしまえばきっとアンダーテイカーはマリアンヌとの情事で素顔を見せてくれることは無くなるだろう。
そう思ったマリアンヌは苦肉の策として別の解答を述べたのだった。



今まで嘘をついたことのないマリアンヌだ。
マリアンヌがそんな事を考え嘘をついたなど、肝心のアンダーテイカーは思ってもいないだろう。



薄い壁1枚隔てた向こう側には御者が馬の手綱を握り夜道を走らせているというのに、そんな事はお構いなしに2人はお互いの身体を貪り合った。


完全に余裕の消えたアンダーテイカーの顔をみればゾクリと全身の熱が滾り、たまらずマリアンヌは腕を首にまわすと押しつけるように唇を重ねる。

そしてねだる様に腰を擦り付けながら思うのだ。


今まではどちらかというと自分は終始受け身であった。
しかしいつからだろう…押し寄せる快感を受け入れるだけでは足りずに、こんなにもはしたなく求めるようになってしまったのは。


アンダーテイカーはこんな自分をどう思っているのだろうか…
マリアンヌはとてもじゃないが、恥ずかしくて聞くことなどできなかった。





「(はぁ…あぁ……アンダーテイカーさん……)」



アンダーテイカーと繋がってからどれ位の時間がたっただろうか。

沸々と湧き上がってくる快感の波に、マリアンヌはより一層力強くしがみついた。






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