第2章 死神とゲーム♪
………マリアンヌは本当に何も分かっていない。
アンダーテイカーはマリアンヌとの深いキスに酔いしれながら下半身を熱くさせると、心の中で深くため息をつく。
確かにゲームを始めたのは、マリアンヌに恥ずかしいお願いを聞かせてからかおうとしたのが目的だ。
そして家に着いたらすぐにマリアンヌをベッドに連れ込もうという計画まで企てていたのだが、途中から徐々に誤算が生じてきてしまった。
卑猥で意地悪な質問に1つ1つ真っ赤な顔をして真面目に答えるマリアンヌを見ていたら、段々とアンダーテイカー自身が、おかしな気分になってきてしまったのだ。狭い馬車内という閉鎖的な空間も、何故だが性的な興奮に拍車をかけている。
……こんな小生の気も知らないで。
無自覚に自分を振り回すマリアンヌに、下半身の熱は上がる一方だ。
腰を支えていた腕を一旦離し、スカートの中に潜り込ませて太腿をまさぐれば、ビクンとマリアンヌの身体は反応してしまう。
マリアンヌも自分を欲しているのだろうか……
太腿を優しく撫で回すと、落ちないように必死に肩につかまり激しく舌を絡ませてくる。
そして、大きく脚を開いて跨っているその中心部を、アンダーテイカーの熱が集中しているソコにねだるように押しつけているではないか。
もう我慢の限界だ。
一方マリアンヌも、こんな所ではしたなくも欲情している姿を晒すなど、この上ない恥ずかしさであったが、一度火が付いてしまった熱をこのまま何も無かったかのように鎮める方法など知らない。
マリアンヌはひたすらアンダーテイカーを欲しがるしかなかった。
その時、パサっと何かが落ちる音がした。
「(!?)」
唇を離し横に目をやると、アンダーテイカーの帽子が落ちている。
「マリアンヌ、小生もう限界だ……」
その声に顔を正面に向き直せば、銀色の長い前髪をかき上げ自分を見つめるアンダーテイカーと目があった。
「(…………………!!)」
その黄緑色の瞳はまっすぐにマリアンヌを捕らえるように見つめて離そうとしない。
ドクンと心臓が大きく脈打った。
マリアンヌだって、とうに限界を越えている。
深いキスで息を上げながらマリアンヌもアンダーテイカーを見つめ返した。