第2章 死神とゲーム♪
「(…………。)」
返ってくる返事の予想はなんとなくついてるが、コインを渡されたマリアンヌは、アンダーテイカーに1つ聞きたいことがあった。
「(あの…このゲーム、あと何回するんですか?)」
アンダーテイカーはシレッと答える。
「え〜?店に着くまでだよ。」
……やっぱりそうか。そうきたか。
なぜ自分はこんなゲームに乗ってしまったのだろう…
マリアンヌは馬車に乗ってから何度目かの後悔をしたが、時すでに遅し。
こうなったら家に着くまでに1回でも勝って、なんとしてもお願いを聞いてもらわないと意味が無い。
マリアンヌはグッとコインを握りしめた。
しかし………
「は〜い、小生の勝ち〜」
「マリアンヌハズレ〜」
「小生の勝ち〜」
「マリアンヌハズレ〜」
アンダーテイカーは、マリアンヌの負けっぷりの顔が余程面白いのか、極上の笑いとばかりに腹を抱えて笑いだした。
そして、もはや罰ゲームと化しているお願いもどんどんエスカレートしていく。
「マリアンヌは小生のどこが好きなのか教えておくれ〜」
「マリアンヌはさぁ、小生としてるとき、どうされると感じるの〜」
「今度はどこでしようか〜リクエストは?」
こんな質問に1つ1つ答えさせられるマリアンヌはたまったものではない。しかもマリアンヌはしゃべれないため、適当にボソッと誤魔化すこともできない。
アンダーテイカーの手を取り、指で書かなくてはならないのだ。
拷問の様な恥ずかしさだ。
でも、適当な事を言って後であげ足を取られても困るし、結局は大真面目に答える以外の選択肢はマリアンヌには無かった。
マリアンヌは顔を真っ赤にしながら答えていった。
───────────────
何度も恥ずかしい質問に真面目に答えていたマリアンヌであったが、ふとアンダーテイカーの口数が減ってきているのに気がついた。
このゲームにも飽きてきたのだろうか。
そう思いながら次の質問に身がまえた時だった。
「マリアンヌ、次は小生のココに乗って。」
アンダーテイカーは自身の膝をポンポンと叩いている。どうやら次の罰ゲームは解答形式のものではないようだ。