第10章 その死神、激情
話を聞いてもくれず、力ずくで乱暴に抱くアンダーテイカーにマリアンヌは恐怖で涙を流しながら耐えるが、愛の感じられない交わりとはひたすらに悲しく苦痛でしかない。
「(お願い、聞いてぇ……)」
「なんだいマリアンヌ…あの害獣の所に戻りたいとでも言うのかい?そんなの…小生絶対に許さないよ…」
後ろから凌辱するアンダーテイカーになんとか聞いてもらおうと、最後の力を振り絞って振り向くも、セバスチャンに心変わりしたと思い込んでいるこの死神は、冷たい目でそう言い放つと再び枕にマリアンヌの頭を押し付けた。
「(いやぁ…もう…もう…許して……)」
頭では恐怖を感じ必死に許しを乞うマリアンヌだが、それとは反対に、身体はアンダーテイカーの怒りに任せた律動にも官能的に反応し、ビチャビチャと愛液の飛沫を上げながら何度も何度も絶頂へと達してしまう。
「マリアンヌ…小生のでもちゃんとイケるじゃないか…あんな害獣のどこが善かったのか聞かせておくれよ。」
「(あぁ……もう…いやぁ……あぁん…!!)」
聞く気もないくせにマリアンヌを辱める質問をし、何度も何度も絶頂に導くアンダーテイカー。
「(もう……もうダメェ…あぁ……あぁん…!)」
数えきれない程の絶調を迎えると、アンダーテイカーも打ち付ける律動をより一層加速させ、嫉妬にまみれた欲望の果てをマリアンヌの最奥に注ぎ込んだ。
ードサッー
アンダーテイカーが自身のモノを抜き去るとマリアンヌは崩れる様に横たわってしまい、その脚の間はマリアンヌの愛液と今しがた放たれた白濁液で、ベタベタに汚れている。
「(…うっ…うぅ…うぇ……うっ……)」
そしてマリアンヌはうつ伏せのまま枕に顔を埋めて肩を震わせながらすすり泣いた。
しかし、アンダーテイカーは、そんなマリアンヌに声をかけることもなく、汚れた身体を拭いてやることもせずに、黙って寝室から出ていってしまった。