第10章 その死神、激情
「(あぁ…もう……ダメ……)」
急速に湿度を上げる自身の下半身に思わず膝を擦り合わせてしまう。
その様子を見て、何を望んでるのか理解したセバスチャンだが、そこは敢えて後回しにしてしまう。
「マリアンヌさん、ソコはまだですよ。順番的にこちらが先で御座います。」
余裕の笑みをマリアンヌに向けると、セバスチャンははだけた胸元から豊かに膨らんだ乳房を取り出し、手のひらで揉みしだきながら、美しくピンク色に染まる乳首も同時に弄び始めた。
「(あぁぁん……いや…いやぁ……あぁん…!)」
早く触れて欲しい場所があるにも関わらず、別の場所から刺激を送り込まれてしまう。
だが、その刺激が気持ち良くない訳ではない。
それに、直に触れられているのにセバスチャンは白い手袋をしているため、何とも言えない布の摩擦を感じる。
それがかえって焦れったくなり、マリアンヌの大切な女の部分からはトロトロと愛液が溢れ出した。
勿論マリアンヌはセバスチャンをアンダーテイカーだと思い込んでいるため、その焦れったさの正体など分からない。
セバスチャンは手袋をつけた手で愛撫をしつつも、時折その乳首を口に含み、舌で転がしながら吸い上げるため、マリアンヌの身体にはビリビリと電気が走るような快感が走ってしまいキュンと子宮の奥が締まる。
「(あぁぁ…!アンダーテイカー…さん…もうダメ……がまんできませ…ん……あぁ…いやぁ…!)」
マリアンヌはカタカタと震え、仰け反りながらセバスチャンの肩を掴んで爪を立てると、目を涙で潤ませ必死に訴えた。
「まだまだ丁寧に愛撫をして差し上げる予定でしたのに…我儘なお嬢様で御座いますね。次はこのセバスチャンに何を御所望でいらっしゃるのですか?」
マリアンヌの欲しがる事など分かっているくせにセバスチャンはわざとらしくも、マリアンヌに答えされる様な質問をしてみせた。
そんな質問、羞恥心が邪魔をし中々口にできるものではない。
しかし、淫欲に溺れているマリアンヌは潤んだ目で息を上げながら、懇願する様に口を開いた。