第7章 死神との出会い
アンダーテイカーが少女を拾ってきてから2日がたったがなかなか目を覚まさなかった。色々と診察をしてみたのだが、妊娠している様子もなく、性病の類にもかかってない。
点滴のおかげか発熱なども起こさなかった。そろそろ目覚める頃だろうと、アンダーテイカーは少しばかり待ち遠しく、少女の目覚めを待った。
早くこのヘーゼルの瞳に自分の姿を映してほしい。
アンダーテイカーは目元をそっと撫でながら、頭の中はこの少女のことでいっぱいだった。
そしてその日の夕刻、背中のガーゼを取り替えてベッドサイドのイスに腰掛けて様子を見ていたら少女の瞼がかすかに揺れた。
目が覚めたのだろうか。
薄っすらと瞼が開く。
「(……………………)」
少女は温かく柔らかな感触の上で目を覚ました。
確か、自分は冷たい雨の降る森の中で倒れたはずだ。
此処はいったいどこなのか。
ぱっちりと目を開くと目の前には黒ずくめの服に、室内なのに黒いハットをかぶったなんとも怪しい人物が自分を見て不敵に笑っていた。
銀色の長髪だが、性別は男…だろうか。
「やっと目が覚めたようだね、お嬢さん。背中は痛まないかい?」
背中…??
そこで少女はハッと気づく。
自分は柔らかいベッドの上でうつ伏せに寝かされていたことに。
この男が助けてくれたのだろうか……
聞きたいことは山程ある。
少女は身体を起こしたが、掛け布団がズルリとはだけると自分の身体は一糸まとわぬ姿をだった。
「(え……裸?!嘘でしょ?!)」
すると、アンダーテイカーは大きめのバスタオルを持ってきて、少女の肩にかけてやる。
「ごめんよ。君が着ていた服、あまりにもひどい状態だったから処分しちゃったんだ。今はコレで勘弁しておくれ。」
その言葉を聞くと、少女は身体を隠すように胸元でギュッとタオルを掴んだ。
まず、何から確認すればいいのだ。
少女の瞳は不安に揺れた。