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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第7章 死神との出会い




鳴かない鳥を鳴かせようと血気盛んな下品な男たちは連日少女を買おうとやってきた。




勿論だが、亭主には膨大な金が舞い込んできた事だろう。




だがそれだけでは飽き足らず、この亭主はあまりにも残酷で非道な金儲けを思い付くと、高値を出しそうな客から中心に少女を使った新たな商売を始めようとしていた。





一方少女は、連日連夜、自分に跨ってくる男たちの相手に疲れ切っていた。


破瓜(はか)の痛みこそもう無くなっていたが、何度男と身体を交えても、以前客を取っている個室から聞こえてきた年上の娼婦の様な甘美な声が出せるような感覚はいつまでたってもやってこなかった。


あの時の声から察するに、この行為は男女ともに快楽を得られるものだと思っていたのだが、どうやら自分には当てはまらない様だ。



汚い唾液で身体中を舐められ、欲望にまみれた陰茎を咥えさせられ、膣内に突っ込まれる。


突き上げられるたびに内蔵が口から飛びてしてしまいそうな吐き気が込み上げ、只々苦痛でしかなかった。



仕事を終え、1人布団の中でうずくまると聞きたくもない声達が勝手に自動再生される。



──アンタナンカウマレテコナケレバ──


──サッサトキエテヨ──


生家の屋敷では疎まれ続け、使用人であった実母は毎夜1人で泣いていた。


愛情をもって育てられたかなんて覚えていない。



──コエガデナイッテホントウ?──

──タメシメミヨウカ──

──モットハゲシクシタラナケルカナ──


娼館に来てからは毎日下女としてこき使われ、優しくしてくれる者など誰一人としていなかった。

客を取らされてからは毎夜気持ちの悪い台詞を耳元で囁かれ、乱暴に抱いていく。


自分はこんな人生を送るために産まれてきたのか…

人間とは、人とは…こんな残酷な事をして平気で笑える生き物なのか……


少女はこの自分を取り巻く運命の全てに絶望していた。





そんな中、亭主は身の毛もよだつ商売を少女に押し付け新たな金儲けを始めたのだ。




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