第7章 死神との出会い
「おい!亭主!あの子はいつんなったら客を取るんだ?」
「おやっさん、出し惜しみはよくないぜ!」
このところ少女の姿を見かけると、太客の男達がこぞって亭主に声をかけてきた。
「ああ?!こいつはまだ10だ。あと1〜2年は下働きさ。」
この亭主は金になりそうな上玉が手に入るとすぐに店には出さずに、客の汚い欲望に漬け込むようにわざとチラつかせる。
そして時期が熟すと、待ちに待っていた男たちの前に出し、その水揚げを競りにかけ、高値で売るのが毎度のやり口だった。
そして、月日はたち、少女が11歳の時、ついに競りにかけられる日がやってきた。
いつもは汚い雑巾のような服で店の掃除をし、洗濯をしていたが、これからは娼婦として働くのだ。
年上の娼婦が少女を風呂に入れると、今まで着たことのないような服を着せられた。
薄くて白っぽいオーガンジー素材のロングワンピースに胸元にはサテンの大きなリボンベルトが締められ、身体のラインを強調している。
上下ともに下着は着用しておらず、乳首やへそ周りは透けており、裸も同然だ。
そして少女はその日、水揚げの処女を買うのが趣味で有名な、金持ちの男によって高値で落札された。
その額は少女をここの娼館に連れてきた領主夫妻に支払った額よりもはるかに高値だった。
渡された札束を1枚目1枚めくって数えては下品な笑いを浮べる亭主に少女は嫌悪と吐き気が込み上げてきた。
個室に着くと、さっそく少女は趣味の悪い男によってベッドに押し倒される。
「君、声が出ないって本当かい?」
何をされるのか身構えたが、夜な夜な客と過ごす個室の扉から漏れ出る年上の娼婦たちの淫猥な嬌声を聞いてきた少女は、何となくこれから起こる事を察していた。
「おじさんと、気持ちいい事したら声が出るかもしれないよ。」
男は、はぁはぁと臭い息を吐き、体中からは脂ぎった汗を流しながら少女に迫ると、胸をはだけさせ、両手で揉みしだき、しゃぶりつくように乳首に吸い付いてきた。
「(い、いやぁぁぁぁ!!)」
少女は声なき声を上げ歯を食いしばった。