第6章 死神とスパイス
「(……あぁ……もう、もうダメ……イク…イッちゃう……)」
呼吸が短くなりガクガクと震えだした様子に絶頂が近いことを悟ったアンダーテイカーは、愛撫している舌をさらに奥までねじ込み、指で敏感になっている花芯を刺激してやると、マリアンヌはビクンと背中をしならせ、天を仰ぎながら昇天してしまった。
「イッヒッヒッ…」
うっすらと涙で瞳を潤ませながら息を上げ、遥か高い天を見つめていたマリアンヌだったが、顔を降ろすと、今度は立ち上がっていたアンダーテイカーに顎を掴まれ強引に唇を奪われてしまった。
「(ん……ふぅ……うぅ……)」
まだ呼吸も整わない中深い口付けて唇を奪われてしまえば、軽く酸欠状態だ。
やっと開放されると、アンダーテイカーの唇には自分がつけていた真っ赤な口紅がついてしまっていた。
「さぁ、マリアンヌ。次は小生の番にしておくれ〜」
アンダーテイカーは、黄緑色の瞳でまっすぐとマリアンヌを見つめながら、親指でついてしまった口紅を拭い、ペロリと自身の唇を舐めて見せる。
その動作の一つ一つが妖艶で美しく、思わずマリアンヌはドキドキと心臓を高鳴らせると、死神の美しさに魅了され動けなくなってしまった。
そしてアンダーテイカーはマリアンヌの片脚を広げて自身のそそり勃ったモノを挿入しようと思ったその時だった。
「ぎゃっ!!ギャアアアアア!!!」
「キャアアアアアア!!」
「誰だい?」 「(!!??)」
何故だかいきなり2人の前に男と女が降ってきた。
1人の顔には見覚えがある。
ライバル社を姑息な手段で出場できなくさせた、ハロルド・ウエスト。
もう1人はウエストの女だろうか。
「おやおや…覗き見かい?感心しないね。高くつくよ〜」
一瞬気を失っていたウエストだったが、行為を中断され、機嫌を悪くしたアンダーテイカーのただならぬオーラに目を覚ますと、“ひぃ!!”となんとも情けない悲鳴を上げながらおずおずと後ずさりをし、女を抱えて逃げていった。