第3章 reunion
「どういう事?お兄ちゃん達中身が入れ替わっちゃったの!?」
「大丈夫か?お前達寒いよな、もう少し頑張れ!人間の体ってこんなに寒いんだな…!!」
「ぐるぐるのお兄ちゃんが優しくて気持ち悪いよー!!」
「おいねェちゃん!元に戻る方法はねェのか!?」
「ローの悪魔の実の能力なので、多分彼にしか戻せないと思います…。でも後で合流すると言ってたので必ず元には戻して貰えるかと…!!」
「そもそもなんであいつはこの島に居るのよ!?子供の誘拐してんじゃないの!?」
「それは違います!ローもこの島には数ヶ月前に着いたばかりなので。」
「あうっ!」
「あ!!お兄ちゃん達止まって!」
走っていた子供が1人倒れた。それをきっかけに子供達は完全に立ち止まり鼻水を垂らし冷たくなった掌に息を吹き掛けた。それでも寒さがどうにかなるワケもなく、辛い環境に自然と涙が浮かぶ。
「ウウ………!」
「寒いよ…もうダメ…う…動けない…!!」
「ぼくも…!」
「わたしも…!!凍っちゃう…!!」
「…くそ、やっばアテもなく連れ出すのは無謀だったか…!!この体だと全然寒くねェが…。とはいえ、こんな所にあったけェコートなんてねェし…!!どっか山小屋でも見つからねェか…!!」
「あとカメラと…鏡と!!」
「あんた縛り上げるわよ!!?」
「でも、このままでは本当に凍え死んでしまいます…。」
対策も見付からず途方に暮れる中、サンジの腕の中で黙っていた侍が突如声を上げた。
「かくなる上は…おのおの方…!頭上に葉っぱを乗せよ!」
「!!?」
「あ!?何言ってんだこんな時に!ガキが凍えて倒れてんだよ!」
「それにこの島草木1本生えてねェ!葉っぱもねェよ!」
「では代用に石でも何でも構わぬ!急げ!!」