第4章 Proposal
両手をうんと伸ばし子供のようなキラキラした瞳で大きさを伝えるルフィには笑った。
普段初対面の人間には漏れなく敬語を使うが自然に笑い、自分と話す時と同じように言葉を紡ぐ彼女にトラファルガーは違和感を覚えピクリと眉を寄せる。
「……おい、随分馴れ馴れしいな。」
「ルフィは幼馴染だから。ね?」
「おう!!」
「麦わら屋とが?聞いてねェぞ。」
「言ってなかったから。そもそもローとルフィが顔見知りな事を知らなかったもの。」
「…後でゆっくり聞く必要が有りそうだな。」
「わっ。」
パッと、突然立ち位置が変わった。トラファルガーのシャンブルズによりは強制的に彼の隣へと移動させられたのだ。トラファルガーは彼女の肩を抱き再びルフィへと向き直る。
「…少し考えてな…お前に話があってきた…!麦わら屋。」
「?」
「お前らは偶然ここへ来たんだろうが…この島には"新世界"を引っ掻き回せる程のーーーある『重要な鍵』が眠っている。」
「……?」
「"新世界"で生き残る手段は二つ…!『四皇』の傘下に入るか…挑み続けるかだ。誰かの下につきてェってタマじゃねェよなお前。」
「ああ!おれは船長がいい!」
「だったらウチと同盟を結べ!」
「…同盟?」
「お前とおれが組めばやれるかもしれねェ…『四皇』を一人…!!引きずり下ろす"策"がある。」
何か企みでも持つように口角を吊り上げ笑うトラファルガー。ナミとは突拍子の無い提案に何も言えなかった。4人の間に吹雪が吹き荒れる。ただ無言の時間が数秒続いた。