第1章 叶わぬ想いを胸に
エルヴィンは少しずつ打ち付ける腰の動きを速くしていった。
「はぁん…あぁ……いやぁ……」
「私のを気に入ってくれている様で嬉しいよ……」
自分の首元に腕をまわし、甘美な声を上げるリンネに満足そうに笑みを浮かべると、唇を使って首筋や胸の先端を同時に攻めてやった。
唇で攻められる度にリンネの膣内はビクビクと締まり、中で暴れるエルヴィンのモノを逃さないとばかりに刺激した。
「あぁ…!あぁ…!団長…イキそうです……イッちゃいます……」
「いいよ…イキなさい。」
「はぁん!団長!団長!ダメダメ…イッちゃう!んんー…!」
背中をしならせ何度目かの絶頂を向かえると、エルヴィンもそろそろ限界を迎えていた。
「クレア…私もそろそろイッてもいいかな?」
打ち付ける腰のスピードを緩めることなくリンネに問いかけた。
「はぁ…はぁ……は、はい!存分に下さいませ……」
リンネの挑発ともとれる返事にゾクリとさせられると、エルヴィンは太腿の裏側を強く掴んでより深く貫き一気に加速させると、リンネの胸元に白濁した精液を放った。
「リンネ……大丈夫かい?」
汗で濡れた髪の毛を分けてやりながらエルヴィンは胸元に放った精液を拭いてやった。
「はぁ……はぁ……」
数えきれない程絶頂を迎えたリンネは、肩で息をしながら意識を手放す寸前だった。
だが、ここは娼館。
娼婦たる者が、情事に満足して眠ってしまうわけにはいかない。
「あ、ありがとうございます、団長。宜しければお身体お流し致します。」
少しフラつきながらバスタオルを手に取ると、エルヴィンを浴室まで案内をした。
浴室とはいっても浴槽はなく、少し広めのシャワー室といったところだ。
リンネはシャワーを出し、湯加減を確認すると背の高いエルヴィンの背中を流し始める。
そしてタオルに石鹸をつけ、身体を洗おうとするが、身長差があったため、エルヴィンには浴室のイスに腰掛けてもらった。
普段であれば客の背中を自身の胸で洗ったり、対面座位の状態で素股をしたりするが、この部屋に向かう前に「あまり男慣れしてない演技をして」とタリアから注文をされていた。
なので、少し迷ったが、リンネはいつもしている浴室でのサービスは控えることにした。