第2章 土曜日
「そういえば今日は早起きしてましたもんね。」
美咲が思い出したように発言。
「多分4時間ちょっとしか寝てないんじゃないですか?」
言われて気付く。今朝起きたのが7時で、寝たのが確か3時近かったと思う。
「それで運転に遊園地だったら、眠くなるに決まってるよなぁ。」
しかも前日はハッスルしたんだから、体は疲れきってるのかも。なるほどなぁ。
納得しつつもそれで満足したら寝ちゃいそうだ。いかんいかん。
美咲はうーんと何やら考えて、思いついたように手を叩いた。
「しりとり!りんご!」
「え?えーっと、ご、ごりら!」
美咲の突然の発案。俺の頭は強制的に働くよう促された。
「ラッパ!」
「ぱんつ!」
「やっぱり言ったな!?」
楽しみながらも眠らないようにと美咲なりの気遣いなんだろう。優しい。
だから彼女はモテるんだろう。
悔しいけど、美咲のそんな所が好きなのは俺も同じ。