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【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】

第5章 尾形さん2



 口が苦しい。

 さっきから、座ってる尾形さんの前でほぼ全裸でフェラをさせられているからだ。

 口もそろそろ限界。ずっと太くて硬いモノを咥えてるのもキツいし、しかも暴発寸前なのだから。
 
「……っ……、ん……っ……」

 もしかして口の中に出す気なのかなと思ったとき、そっと額を押され、やっと口を解放された。

「げほっ……」
 口元をぬぐい、褒めるように撫でてくる手を嫌がってはらい、プイッと背を向けた。
 暗闇の中でフッと笑う声。背中から抱きしめ、うなじに口づけてくる。

 ん? チリッと痛みを感じる。ちょっと噛んだ?
 だから猫か、あなたは!

 でもやっぱり、暗黙のルールみたいに言葉を交わしたりしない。
 互いに触れたり触れられたり、言葉のない静かなじゃれあいに、ちょっとだけ笑う。
 でも、どうするの? 私もいい加減に……。

「……っ?」

 そして背中から抱きしめる態勢のまま、私は優しく草床の上に押された。
 身体を支えるため、つい両手を突くと、尾形さんは私から手を離し息をはいた。
 そして。

「……っん、……! っぁ……っ」

 生ぬるく濡れた箇所に指が入る。最初のときは痛みを感じたが、今は期待でぶるっと震え、指を呑み込む。

「……ぁ、あ……っ……ん……」

 ずぶ、ぐちゅっと濡れた音が響く。
 もっと欲しくて、自分からお尻をあげてねだる。

 吐く息は白いのに身体は全然寒くない。
 愛液が腿を伝って草床に染みこみ、大地に還っていく。
 
「…………!」

 そのとき尾形さんが動きを止める。
 仮テントの外で何かが雪を踏む気配がしたからだ。

 私もギョッとして我に返った。
 テント内に立てかけた銃に、尾形さんが手を伸ばしかける。

 だが彼はすぐに止まった。緊張が解ける。

 枝の壁の間から見えたのは、大きな雄のエゾシカだったからだ。
 雄々しく、立派な角だった。

 彼は巨木の陰に、今夜の安全なねぐらを求めたのかもしれない。
 でも先客のつがいがいることに気づいたのだ。
 交わる雌雄の獣を見て、何を思っただろう。

 牡鹿はクルッときびすを返し、どこかに去って行った。

「……っ……!……ぁ……」

 そして秘部への責めが再開された。

 なぜかさっきより激しかった。

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