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【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】

第4章 月島軍曹1



「……っ……!」
 勢い余ったのか、首筋に噛みつかれた。

「……す、すみません……!」
 慌てて離されたが、私は目を丸くしていた。

「痛くありませんでしたか? その……」
「あ、いえ、もっと噛んでも、大丈夫、だけど……――っ!!」
 許可を出した瞬間にガバァッと抱きつかれた。

「ぁ……!……ん……つき、しま、さ……」

 痛い痛い痛い。許可は出したけど、本気噛みせんで下さいよ!
 マジで跡がつく!!

 しかし向こうは今度こそ理性の糸が切れたっぽい。
 うめき声みたいな声を立てながら、私をしっかりと抱きしめ、何度も突き上げてくる。

「ぁ、ひっ……ん、んぅ……あ……!」

 ガシガシ攻め込まれ、もうこちらも何も出来ない。
 噛みつくような激しい口づけを受け、というか時々ホントに犬歯を立てられる。
 眉根を寄せ、達するのが嫌だと言いたげに私を抱き、さらに強い力で抉りあげる。

「……ぁ……ぁー……っ……ん……!」

 私はバカみたいな声を出し、抱きつくだけ。もう、頭がぼーっとして……何も……かも……。

「梢……さん……もう……」
 ガクガクと揺さぶられ、相手の限界近いことを悟る。

「……ん…………」

 もう一度だけキスをし、たくましい肩に抱きついた。


 瞬間に、頭の中が真っ白になり、月島さんが中で果てたと分かった。


「ん……っ……」

 吐精の間のかすかなけいれん。そしてふーっと大きく息を吐き、ゆっくりと私に覆い被さった。
 私もイッた快感で呆けたように脱力した。

 しばらく、相手の体温を感じるだけの時間が過ぎた。
 そして月島さんはゆっくり身体を起こす。

「……梢さん、その……」

 かける言葉を探しているようだ。そして慌てたように、私に浴衣をかけた。
「い、いや、その前にお身体を拭かないと」
 慌ててるなあ。

 だからこそ、私の中のある疑念が確信に変わったわけだが。
 懐紙で体液を丁寧に拭かれながら、私は月島さんの頭を撫でた。

「梢さん?」

 甘えてると思われたのだろうか。月島さんは顔を上げ、私に唇を近づけた。
 でも私は微笑んで首を振った。


「月島さん。鶴見中尉の命令で、私と寝たでしょ?」

「――――!!」


 その驚愕の表情が、私の推測が正しい何よりの証であった。

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