【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】
第8章 第七師団
耳元で熱っぽく何度も名前を呼ばれる。
「っ、っ……梢……っ……!!」
私を離すまいと抱きしめ、限界の限界まで怒張したペニスを全身で突き立て、最奥を何度も抉る。
身動きなんて出来ない拘束の中で、私に出来るのは相手を抱きしめることだけ。
「や、やぁ……っ、ぁ、あ……ぁ、……!」
足を抱えられ、ぐぱぁっと秘部をさらに露出させられ、さらに奥に突き立てられる。
「……っ……、ん……ぁ……!……あ……!」
そして抱きしめ合って、何もかも忘れて口づけを交わし、何度も何度も何度も打ち付けられ――。
ダメ。もう、限界……!!
「……っ……!」
「っ、あ、……ぁっ――――っ!!」
そして真っ白に弾けて、私は腕の中で絶頂を迎えた。
どうにか声は抑えた……と思う。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
力が抜けグッタリする私を、誰かがしっかりと支えている。
私はその人の腕の中で、下腹部に生温い熱が降り注ぐのをボーッと感じていた。
そしてそのまま二人でしばらく抱き合い、気だるく横たわっている。
先に起き上がったのは鯉登少尉であった。
「…………梢。使え」
「あ、どもです」
懐紙を渡され、まだじんじんする陰部からドロッとした体液を拭き取る。
そのままボンヤリと身体を拭いていると、
「汗だくだな。背中を向けろ。私が拭いてやる」
「すみませんです……」
色々とぼーっとしてるので、命じられるままに身体を拭いてもらった。
だけどその手が止まる。
「梢……」
また名前を呼ばれ、コツンと背中に頭を乗せられる。
裸の身体を後ろから抱きしめられ、愛おしげに触れられた。
鯉登少尉の言いたいことは分かる。
でも、だからこそ好意には応えられない。
「ごめんなさい」
「謝るな。おまえはそればかりだな。そんなにあの男が忘れられないのか?」
身体を拭くのを止め、私の背に頭を預けながら――重い重い重い!――鯉登少尉は言った。
私は応えようと口を開き――。
……。
…………。
ええと……。
『あの男』とは、『どの男』のことでございましょうか!!