• テキストサイズ

【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】

第7章 尾形さん3



「おーがーたーさーんー」

 うりうりうりと、抱きついて頭を外套にこすりつけていると、

「!!」

 突然、ガバッと抱きしめられた。
 何ごとかと目を見開いている間に、敵がフードを跳ね上げ、いきなり唇を重ねてきた。

 そのまま草むらに押し倒される。

「え? はあ!?」
 いや何で? 昼間もヤったでしょう? 何だって――。

「ちょっと待っ、本当に、ダメだって……おが、た、さ……」
 しかし犯罪者は、すでに臨戦態勢モードだった。

「……急にヤリたくなった」
「だから何で!? 私の意思は!?」

 すると奴は前髪をかきあげ、詰め襟のボタンを一つ外した。
「……その気にならないなら、その気にさせる」
「待てコラ! それ決め台詞のつもりですか!?」
「何だよ決め台詞って」

 え? その言葉、明治時代にまだ無いっすか?
 代わりの言葉を考えあたふたしていると、尾形さんは私の前髪をくしゃっとつかみ、

「梢。おまえが悪い。全部、何もかも、おまえが……」

 無責任にそう言って、私に深く深く口づけたのであった。

 ――中略――

 そりゃ安全な場所を選んで野営しているとはいえ、大自然の中で夜にヤるってどうなの。

「あっ、ぁ、あっ……ぁっ……ん!」

 また下の衣類を剥ぎ取られ、上着をたくし上げられた格好で思いっきり突き上げられている。
 肉がぶつかりあう音が草むらにいやらしく響く。それに混じって、私の嬌声。

「……っ、……っ、……!」

 上等兵殿は、夜なせいか昼間よりは口数が少ない。
 いやこちらを煽ってた昼間より……余裕がない。

「ぁ、あ……だ、め、そこ……っ……!」

 冷静さを装うとしてる主と裏腹に、猛りきったモノが最奥をガンガン突く。
 気持ちよさに腰がガクガクして、愛液がとめどなくあふれ出、草むらにこぼれた。

「ひっ……ぁ、……ぁ、あぁ……んっ……!」

 やわらかな肌に硬い手が食い込む。
 跡がつきそうなほど、太腿をつかみ抱え上げ、そして抱きしめる。
 強く、とても強く。そして動きが止まる。

「ん……っ……」

 ペニスを深くに埋め込まれたまま、しばしの休息。

 でも私たちは互いを深く抱きしめあい、唇を重ね、舌を絡めた。

/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp