• テキストサイズ

【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】

第7章 尾形さん3



 暗闇の中、密やかな息づかいが闇に溶けていく。
 全く、好き勝手なんだから……。
 枯れ木につかまって身体を支え、背後から体重をかけてくるクソ猫に内心で呪詛を吐いた。すると、

「力抜け、梢……」
「……ん……っ……」

 すでに下着を膝まで下ろされ、身体を好きに弄られている。
 上着だってボタンを全て外されているので、ほぼ半裸である。

「……っ……っ……」

 気持ちの良い場所に指先が当たり、背中を反らし、唇を噛んだ。
 フッと笑う声がムカつく。
 でも息を押し殺してるつもりでも、『中』を指が探ると、はー、はー、と変な声が漏れる。
 腿を愛液がつたうのが分かる。その間も、胸を愛撫され、刺激される。
 うう。お尻に何か硬いの当たってるし。でも一度出したせいか、すぐ挿れる気はないようだ。

「……っ……おが、た……さ……」

 じれったくてもどかしくて、腿をぴったりくっつけて、腰をかすかに振る。
 だいたいコレで、いつも分かってくれるんだけど……。
 すると耳元で、

「優しくするって言っただろう? もう少し待てよ」
 どこが優しいんだ、このSがっ!!

「もっと腰を上げろ。足も開け」
「…………死ね」

 呪いの言葉を吐くと、お尻を軽く叩かれた。

「おら、無駄口を叩かず上官の言うことを聞け、新兵」
 まだその設定引きずってたんすか、意外と気に入ったの?

 しかし身体は気持ち良くされたくて、言うとおりにする。
 もう少し木の低い場所をつかみ、恥じらいも無く足を開いて陰部が丸見えになる格好になる。

 だ、大丈夫。暗いから。見えてないから。
 そう思うけど、後ろからグチュっと弄られる音ははっきり聞こえる。
 感覚はより鋭敏になり、男性の指が出し入れされるたび、全身に快感の波が走る。

「ん……っ……おが、た……さ……」
 もどかしげに腰を振る。

「もっと、……ほし、い……」
「何が?」

「…………だから……アレ、が……」
「だから何がだよ」

 愛液で濡れた指で胸をわしづかみにされ、ビクンと身体が震えた。
 私は皮がはがれる勢いで枯れ木に爪を立て、

「お、尾形さん、の……××が……その、……」

 何故だろう。暗闇にニタリと笑う猫の幻影が見えたような。

「よく言えたな」
 頭を撫でるな!

/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp