【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】
第7章 尾形さん3
敵は悪びれる様子ゼロだった。
「梢~。そう可愛くないことを言うなよ」
私の顔に半勃ちのブツを押しつけながら、野郎が笑いながら言う。
「なあ……優しくしてやるから」
この時点で優しくないだろうが。前髪つかんだ手を離して下さいよ。
しかしプライドの高い山猫らしからぬ、懇願の響きをかすかに聞いた。
「……ホントに優しくして下さるんですか?」
「約束する」
このままだと無理強いされかねない。
仕方ないなあと思いながら、デカい男性器をそーっと口に含――。
「……っ……」
「――!!」
この……危ないでしょうが! 勝手に動かさないで下さいよ!!
と抗議したくとも、山猫は私の頭をつかみ、無理やり前後に動かし出した。
どこが優しいだアホ!!
涙目で訴えるが、はちきれんばかりのペニスを喉奥すれすれまでブチ込まれる。
「んっ……ん……!」
舌の上を血管まで浮いた熱の固まりが、何度も何度も行き来する。
渾身の力で噛むのだけは押さえてるのに、感謝どころか口の中が余計に苦しくなっただけだ。
「っ……っ……!……ん……」
左右に首を振るけど、当然というか無視された。
苦しい。ペニスがデカい。鼻にむわっとした毛が当たる。
ほぼオナホ扱いの勢いで頭を揺さぶられ、呼吸困難で目の前がチカチカする。
唾液と先走りの液の混じったモノが地面にぼたぼたこぼれた。
苦しい! 死ぬ……!
と思ったとき、ジュボッと濡れたような音を立てて、ペニスが抜かれた。
だが解放感に咳き込もうとしたとき。
「――――」
髪と顔に、生温かいものが降り注ぐ。ぶっかけられた。
髪からポタポタと精液が落ちた。
「あ、悪ぃ」
120%、悪いと思っていない奴の声がした。
手ぬぐいっぽいものでガサツに髪と顔を拭かれたが、
「尾形さん、さようなら、永遠に」
低い声で言い、のっそりと立ち去ろうとしたが。
「悪かった悪かった。約束通り優しくするから」
後ろから抱きしめられた――というか拘束された。
「離して下さい変態」
「そう怒るなよ」
賢者モードを高速ですっ飛ばし、次ラウンドを開始するつもりらしい。
「梢……」
うなじを軽く噛みながら、むき出しの胸を愛撫してくる。
ゴロゴロと喉を鳴らす幻聴が聞こえた気がした。