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【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】

第6章 月島軍曹2



 暗い部屋に、男の息づかいが聞こえる。

「……っ、……っ」

 ……っぁ……あ、ひっ!……っ!

 絶え間なく責め立てられ、気持ちよさに私は小さく息をこぼす。
 
「……梢、さん……」

 こんなときでも時々私の様子を見ては、苦痛や我慢の色がないか確認し、責めを再開する軍曹殿。
 こちらは腕がほとんど動かせず、声も出せないのだけが辛い。
 
 ――わっ。

 突然頭を抱かれ、噛みつかれるように唇が重なる。

 ……っ!!

 濡れた音がする。その間も速度は速くなるばかりだった。
 硬度の増したモノを、音を立てて勢い良くぶつけられ、足先までしびれそう。

 …んっ、ぁ、あ、っ、あぁ……っ!

 あ、当たってる。奥に……んっ……。
 次第に無理な姿勢になってきて、治りきらない身体が悲鳴を訴える。
 でも、そんなことよりも、身体が……。
 つながった箇所が濡れすぎて、打ち付けられるたびに音が響く。

「っ……!、っ、っ……っ!」

 だめ、ずっと、こうしてたいけど、もう……っ……。

「……っ……、梢さん……っ」

 うなるような声とともに突き上げられ、もう、それで限界で――。

 ……っ……!――――!!

 そして達して、果てた。
 月島軍曹も、同時にイッたらしい。私の腰を抱え息を殺し、静かに長い口づけをした。
 達したショックで脱力する私の身体を、優しく抱き留める腕。
 かすかな明かりの中、私を見下ろす目はとても優しい。

「無理をさせてすみません、後は俺が――」

 最後まで聞く前に、私は速やかに夢の世界の住人になったのであった。

 …………

 …………

 痛ぇーっ!! 身体が! どこもかしこもっ!! 治りかけだったとこが!!
 死ぬほど悲鳴を上げている!!

「梢さん、どうも、その……」
 
 軍服を着、超気まずそうに軍帽を被り直す暴行魔。
 私は痛みにもだえる。
 無理な体勢と急な運動。おかげで全身の苦痛が一気にぶり返したのだ。

 月島軍曹の機嫌を取って、とっとと帰してもらおうと思ったのに、それどころじゃない!!

「ゆっくり寝ていて下さい。食事は後で持って来ます」

 当たり前だ、バーカっ!!

 布団をかける鬼軍曹を睨みつけた。

「すみません」

 でもそう言う月島軍曹は、なぜか笑っていたのだった。

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