【尾形】うちの庭が明治の北海道につながってる件【金カム】
第5章 尾形さん2
そういうわけで雪解けの進む小樽の山に、男女の声が乱れ響くのであった。
「おが、た、さ……これ、演習でも、何でも……んっ……」
「おら新兵、口の利き方がなってねぇぞ」
後ろから責めながら、敵が楽しそうに言う。
「尾形、上等兵殿……はぁ、き、きもち、いい、です……」
えーと……。木の陰でズボン下ろされ、後ろからされてます。
胸もはだけさせられてます。ハイ。真っ昼間なんですけどね。
「ん、ぁ、……っ……!っ、ぁ……」
私は必死に木にすがって、快感を押さえる。
上官殿は私の胸を揉みしだきながら、激しく責め立てる。
「梢……っ、……っ……」
零れた愛液が地面に落ちる。
その上を虫が這っていく。鼻腔一杯に感じる、むせるような緑の匂い。
周囲はうっそうとした樹木に囲まれ、昼なのに薄暗い。
どこか怖くて、でも秘部を晒して交わっていると、自分が自然の一部になれたような奇妙な感情がわく。
「尾形さん……っ……」
振り向いてキスをねだる。
「んっ……」
圧迫感が一瞬去ったかと思うと、体位を変えられた。
両足を大きく開かされ――身体ごと抱えられ、一気に下から貫かれる。
「……っ……!……! っ、あ、ぁ、……っ……!」
「しっかり捕まってろ、落ちるぞ」
ニヤリと笑い、私に口づけながら言う。
「っ……ぁ、あ……っ!」
体力どんだけなの……と思ったけど、自重で深さと角度が増し、その快感で理性を持って行かれる。
「俺と、ヤリたくて誘ってきたんだろ……? おまえ、本当に男好きだな……」
「……ち、違、……っ、ぁ、あ、……っ……!」
「違わねぇだろ。ヨくしてくれるなら、誰でもいいんだよ、おまえは……」
「……っ! あ、……っ……!」
愛液がぐじゅぐじゅと音を立てる。身体を抱えられ、好きなように動かされ、息絶え絶えにすがりつくだけで精一杯だった。
「こうして、獣に混じってヤッてるのがお似合いなんだ……俺たちは……」
「…………?……ぁ……――――っ!」
尾形さんが何を言ったのか聞こえなかった。
でも次の瞬間に突き上げられ、脳天を貫くような快感に達して、それきり忘れてしまった。