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フェイタンorフィンクス

第13章 本音


再びヨークシンのアジトに戻るとフィンクスとフェイタンは荷造りを始める。

「仮宿に戻るからアリアも荷物まとめとけ。」

フィンクスの言葉に頷き、キャリーバックの中に荷物をつめる。そこまで荷物が多いわけでもなかったため、数分でまとまってしまった。
フィンクスとフェイタンに連れられ仮宿に案内される。

「ここね。」

フェイタンが指を指したのは廃ビルだった。
ヨークシンのアジトほどの広さはないものの、生活するには十分だった。

「うし!修行するぜ。」

フィンクスの声にやる気がわいてきた。

「そろそろ体を動かしたいと思っていました。」

クイッと背伸びをして軽く筋を伸ばす。

「なら、久しぶりに鬼ごこするね。この建物の中、限定よ。」

「今度こそ、負けません!」

「もう一回するなら役割り交代しようぜ。」

フィンクスの提案に断る理由はなかった。

「では、私が二人を追いかければいいんですね!」

フィンクスとフェイタンは頷く。

「あ、タッチするのどっちか片方だけでいいぜ。」

「ハンデですか。わかりました!」

「今、正午ね。制限時間は3時間よ。」

「では、数えますね。1。」

カウントダウンをはじめるとフィンクスとフェイタンは一瞬にして気配を消し、姿を消す。
10を数えたときには自分以外の人の気配が全くしない。
どうしようかと考え、取り敢えず凝を行い歩きだす。

「うーん。いない。」

(フィンクスなんか、背が大きいからすぐ見つかりそうなのになぁ。)

かれこれ一時間が経過した。建物の全体像は大体把握した。あとは隠し部屋さえなければだ。
歩きまわり、少し疲れた。一時間が経過してもなお二人の姿すらとらえられていなかった。

「鬼ごっこじゃなくてかくれんぼじゃん。」

一人をいいことに本音を漏らす。

(あ!そっか、自分も絶しなきゃあっちにバレバレか。)

うっかりしていたことを反省する。スッと気配を消し、もう一度建物を見回る。
ふと気づいたことがあった、廃ビルということもあってあちこちに瓦礫がある。
そのことに気がついた瞬間ある案が浮かぶ。
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