第11章 クモの刺青
「では、刀にします!」
ほぼ直感だ。そして体格的にもフェイタンが扱っているものの方が、自分にも向いている気がした。
「うし!刀ならフェイに習え。俺はお前らが修行してる間、他のプレイヤーからカード盗んでくるからよ。」
「OK。ワタシ達ここで修行してるよ。」
「5時に泊まった宿屋に集合な。」
フィンクスは要件を言い終わると森の出口の方へ消えていった。
その日からフェイタンとの修行がはじまる。初めこそ、久しぶりの刀に疲労が強かったり、手にマメができたが、次第に皮膚が硬化し初め、マメの数も頻度も減っていった。
そして、刀の腕が上達にするにつれ、スピードも格段に上昇した。
修行を開始してから数日。フィンクスからシャルナーク達が、ゲームに参加していることを聞かされた。そのため、一度集まらなければいけないと言うこともだ。しばらく修行はお預けとなった。
「やっほー。やっと合流できたね。」
フィンクスとフェイタンと共にシャルナーク達と合流する。
「で、話ってなんだ。」
フィンクスがシャルナークに問う。
「実はさ。このゲームについて、俺なりに考えてみたんだ。そしたら興味深いことに気がついた。先ず、グリードアイランドは現実世界に存在している。」
そこからシャルナークは、自分の考え出した答えを分かりやすく伝える。そして、結論このゲームから一度出て、現実世界の方からこの島に入島することになった。
久しぶりにヨークシンシティーのアジトに戻るとマチが私に近寄ってくる。
「あんたの荷物だ。ほら。」
「あ、ありがとうございました。」
自分のキャリーバックをマチから受け取る。何処にも傷ひとつなく、きちんと預かっていてくれた。
「それじゃ。俺とフェイタン、フィンクスにシズク、コルトピとフランクリンでグリードアイランドを探してくるよ。探すって言っても、もう目星はついてるんだけどさ。」
「え、あの私はどうしたら?」
自分の名前が呼ばれてないことに気づき、不安に思う。
「マチとここで留守番しててよ。危険かもしれないしさ。」
「そうね。ワタシもシャルに賛成よ。アリア、まだ実戦は無理ね。」
「ま、フェイとシャルに同感だな。」
「……分かりました。皆さんお気をつけて。」
三人から止められては諦めるしかなかった。寂しくなるが、しばらくはマチと二人だけになった。
