第9章 思い
三人は朝ごはんを済ませ、再び夜を明かした場所に戻ってくる。
「よーっし。はじめるか。」
昨日、私を鍛えると言ったフィンクスは、軽く背伸びをするとコキッといい音をならす。
「何をするんですか?」
「ダブル鬼ごこね。」
私の質問にフェイタンが答える。
「ダブル鬼ごっこ?ですか?」
「そうだ。ルールを説明するぜ。まず、俺とフェイが鬼だ。アリアが逃げろ。範囲はあの川からこっちの森全部だ。森から出た奴は罰ゲームだからな。まぁ、アリアは、初めてだしな、俺ら両方にタッチされたら負けにしてやるよ。制限時間いっぱいまで逃げ切ったら、アリアの勝ちだ。ここまでいいか?」
「フィンクスとフェイタンの二人からタッチされなきゃ良いってことですか?」
「あぁ。そうだ。あと、負けたら罰ゲームだぜ。お前が勝ったら、言うこと1つ聞いてやるよ。制限時間は12時ジャストまでだから、携帯のタイマーつけとけよ。念の使用はOK。だか、このゲームのカードはNGだ。もし使ったら、罰ゲーム決定な。以上だ。」
「分かりました。」
「ワタシ達、ここで10数えるよ。その間、逃げるなり、隠れるなりするね。」
コクンと頷くと二人はカウントを始めた。
取り敢えず、二人から距離をとりつつ、隠で気配を消す。
「9ー。10ー。さてと、まぁ~隠は合格だな。」
フィンクスが数え終わると二人は気配を探った。
「同感ね。あとはスピードと体力が問題よ。」
「だな。取り敢えず、凝で探すか。お!フェイ!いいこと思い付いたぜ。先にアリアを見つけた方はアリアを初めに犯してもいいってのはどうだ?どうせ今回は俺らが勝つだろうしな!」
「別にいいよ。それじゃ手分けするね。」
フィンクスとフェイタンは二手に別れ、アリアを探す。