第8章 now playing
「お!帰ってきたな。よし、やるか。」
ホールに戻るとフィンクスとフェイタンはマルチタップを本体に繋げていた。
フェイタンが発を行い姿が消える。それを見届けフィンクス、私の順で続く。
フィンクスと私は光の空間でしばらく待つと、扉が開き、フィンクスが先にはいる。
しばらくすると扉がまた開き、今度は私が中にはいる。どうやらゲームの基本情報を説明する場のようだった。
説明が終わると床の一部が開き、階段が現れる。それを降りると、眩い太陽のさす草原だった。あまりの眩しさに、思わずパーカーのフードを被った。
フェイタンとフィンクスは柱に持たれて待っていた。そして、周囲から視線を感じた。
「お待たせしました。」
「おう!取り敢えず、監視されてる方に向かうぜ。」
フィンクスもフェイタンも周囲からの視線に気づいてる様だっだ。
「アリアのデータ、何かカードはいてたか?」
「あ、今確認します。ブック!」
歩きながらバインダーを見ると空だった。首をかしげる。
「あれ?空です。」
「アリアのデータは中古じゃなかたか?」
「そのはずなんですが、削除されたんでしょうか?」
わたしはもう一度ブックと唱えバインダーを消す。
すると、頭上から突然、男性が飛んでくる。
フェイタンはすかさず、ブックと唱えバインダーを出す。私は驚きのあまり、とっさにフェイタンの後ろへ隠れた。
「お?なんだ?後ろの二人は初心者か。ならバインダー出してるお前もハッタリか?」
飛んで来た男が話す。男の話でフェイタンがバインダーを出した意味がわかる。しかしもう遅い。
「こいつやっちまうか?フェイ。」
「待つよ。フィンクス。」
フィンクスをフェイタンが制止する。
「へへ。まずは、こいつだな。」
男はカードを手にしてバインダーでなにやら操作をした。不安が表情にでる。自然とフェイタンの服を掴む手もに力が入る。
「へぇ~フェイタンくんとフィンクスくん、それにアリアちゃんか。」
名前を言い当てられドキッとする。カードのスキルだ。直感した。