第7章 超高額なゲーム
フェイタンとフィンクスの看病もあってか、私の熱は次の日の朝には直ぐに下がっていた。
「本当にすいませんでした。」
熱が下がるや否や私はフェイタンとフィンクスにベッドの上で土下座をした。
「おいおい、止めろよ。こっちは、そういうことされるキャラじゃねぇ~んだよ。」
「そうよ。病人は大人しく寝てるね。」
私をフィンクスが軽々と抱き抱えるとベッドの中に戻した。
「あの、ありがとう、ございました。」
「取り敢えず寝ろ。まだ完全じゃないんだぜ。」
「そうよ。明日までに下がらなかたら、お前置いてくね。」
私はフェイタンの言葉が引っ掛かった。
「何故、明日まで何ですか?」
「明日、ワタシ達が狙てる、競売品のオークションあるよ。」
「おう!そういや、明日か!」
「そうよ。だから早く治すね。」
そう言うことかと頷き、素直に目を閉じた。
夢を見ていた、パクが笑顔でずっと頭を撫でてくれる夢を暖かく優しい彼女に癒される夢だった。
しばらく夢の中にいるとフィンクスが呼ぶ声がした。
「起きろ、昼飯だ。」
目を開けるとフィンクスはスープとパンを手に持っていた。
「ほら、口開けろ。」
フィンクスの言葉を聞いて、自分の頬が恥ずかしくて、顔が赤くなったのがわかった。
「じ、自分で食べられますから!」
「ダメだ。病人は黙って看病されてろ。」
「いや、あの子供じゃないし、恥ずかしいです。」
「はぁ?お前は子供だろ?」
「もう!今年で多分12才です!」
「なんだガキね。」
フェイタンとフィンクスは全く譲らなかった。
「仕方ねぇ。フェイ。アリアを押さえろ。」
「え?」
フィンクスの言葉にフェイタンは、瞬時に私の体を後ろから押さえつけ、いつのまにか、両腕も後ろにまとめられていた。全く動けない。
「ほら、大人しくするね。」
「お前は黙って、口開けてりゃいいんだよ。」
恥ずかしさを我慢し、この二人からは逃れられないことを悟った。私はフィンクスの言う通りにすることにした。因みに、その日の夕食も同じことをされた。