第5章 生と死
ビルにつくとコルトピは私たちの死体を作った。
そして、団長の言う通りに役割を分担する。
「アリアはこちよ。」
フェイタンに呼ばれ、裏方で競売品を探す。そして見つけたそれを、コルトピが念でコピーをする。
「次は緋の目だよ。」
「!?」
大きく動揺する。ママが欲しがっていた物が目の前にある。そう思うと体に緊張が走った。
「お?どうした?」
様子が変なことに気がつき私に声をかけるフィンクス。
「いや、何でもないです。シズクさん、これです。」
フィンクスの心配をかわし、シズクに競売品を渡す。
「うん。ありがとう。後、さん付け要らないよ。多分他の皆もそう言うと思う。」
「あ、はい。失礼しました。」
深くお辞儀をする。競りが終わると品物を全て強奪した。そして、アジトで優々と品定めをはじめる。
「…………」
私はビールを飲むフィンクスの傍で、緋の目ずっとを見つめる。それに気づいたフェイタンが声をかける。
「これがどうしたね。」
「あえ!?な、何でもないです。」
突然話しかけられ驚いてしまい、近くにいたフィンクスの後ろに隠れてしまった。
「お?どうした?」
「フィンクスにもなついたのね。」
驚くフィンクスにパクが話す。その途端に自分の顔が赤くなった。
「そう言えば、アリア、その肩どうした。服が破れてるぞ。」
団長が私の肩を指す。
「フィンクスが鈍感で狙撃からアリアがかばたね。もう、傷は塞がてるよ。」
「フェイ!てめぇ!鈍感っつったな!」
「はっ!本当のこといて何が悪いね。」
他の団員はまた始まったと思った。フィンクスの足にしがみついていた私は二人の間に追いやられる。
「あ、あの、喧嘩は止めて下さい。」
おろおろと間に挟まれ喧嘩を仲裁した。
「チッ!アリアに免じて今回は見逃してやるよ。」
「…………仕方ないね。」
団員は驚愕した。今までこの二人の喧嘩を止めた人物は大体、大怪我をすることが運命だったが、この二人の喧嘩を無傷で喧嘩を止めたのだ。
「その子、中々やるね。」
シャルナークが全員の心を代弁した。
「アリア。これからもフェイかフィンクスに着いていくといい。二人ともアリアの面倒をしっかり見てやれ。」
団長が話すと二人は頷く。
それから団員達は眠りについた。