第4章 3:00
レンはホームで明日の仕事の下調べを行っていた。シャルから渡された資料を再度チェックしたり、地形の把握等をしていると時刻はすでに夜中の3時だった。
「小腹がすいたな。」
ふと思い、隠していたお菓子(クッキー)を取り出す。
「喉乾いたな。」
クッキーを食べてしばらくすると口の中の乾燥が気になり出す。
「共同の冷蔵庫なら何か入っているかも。」
そう思い、明るい部屋から暗い廊下へと出る。初めは壁づたいに歩いていくとだんだん目が慣れてくる。
すると、後ろからの足音に気づく。
振り返るとそこにはフェイタンが立っていた。
「こんな夜中に何してるか?」
「フェイタンこそ、どうしたの?」
「ワタシ、いま仕事から帰てきたよ。」
「あぁ~そうだったんだ。私も明日の仕事の調べ物してたの。」
「で?」
「それで、小腹がすいてお菓子食べてたら、喉乾いちゃって、今から飲み物取りに行くところ。」
暗闇の中でフェイタンと立ち話をする。
「ワタシも働いて喉乾いたよ。一緒に行くね。」
フェイタンに先導され、共同の冷蔵庫まで行く。
「あ、飲み物あと一本しかない。」
冷蔵庫の中を確認する。
「それ、寄越すよ。ワタシ、今疲れてるね。もう買いにいきたくないよ。」
「わ、私だって!喉乾いて死にそう!」
「ッチ!じゃ。コイントスするね。表。」
「裏!」
フェイタンがコインを投げ、キャッチし、手の甲に伏せる。
コインは表だ。
「ワタシの勝ちよ。それ寄越すね。」
仕方なくフェイタンに飲み物を譲るとこれ妙がしに飲み始める。
「うぅ~一口くらい分けてよ。」
「じゃ~ワタシにお願いするね。」
ペットボトルを左右に揺らし、自慢しながらフェイタンは言う。
「ドS。ボソッ」
「何か言たか?早くしないとあと半分もないね。」
「どうか。一口。私めにお与えくださいませー。」
棒読みでお願いをする。
「心がこもてないよ。」
フェイタンはいい終えると、また一口飲む。
「あぁ~!一口!下さい。フェイタン様~。」
「フン。一口よ。」
すると、フェイタンは口に飲み物を含み、口移しで飲ませてくる。
それを中身がなくなるまで繰り返しましたとさ。
あとがき
前回の反省をいかし、水分繋がりで書きました。
しかし、夜更かしは体によくないので、ほどほどにしましょう。さらば。