第5章 4:00
(フェイタン視点)
裏社会では情報が重要であり、腕のいい者はマフィアに専属で雇われたりする。
しかしここ数年、ある情報屋がマフィアの注目を集めている。
その名もレン。
彼女の情報は正確であり、とても緻密だ。
だからこそ多くのマフィアから恨まれている。しかし同時に勧誘もされている。
現在、彼女はどこにも属していないが、それも時間の問題だろうな。
何処にも属さないとはつまり、誰からも守られていないと言うことだ。何処かのマフィアに殺されるか、雇われるか、どちらが先だろうな。
「だってさ。これ写真ね。」
とあるホテル。そこでシャルナークに個人的な依頼を頼んでいた。
「悪かたね。シャル。」
「気にするなよ。しかし珍しいこともあるもんだね。フェイタンから何て、数えるくらいしかないよ。でも、今回はそれも仕方ないか。相手が情報屋だもんね。ハンターサイトでもあやふやな事しか言ってなかったし。俺ももう少し調べてみるよ。」
「助かるよ。」
シャルナークに礼を告げるとそのホテルを後にする。
実はここ数日フェイタンはレンの事が気になっていた。
と言うのも彼女を暗殺する依頼が来たのだ。
フェイタンも予定通りに殺すつもりではいた。しかし俗に言う、一目惚れと言う奴をしてしまった。
クロロにもあっさり見破られた。
そして殺さない提案をクロロ自ら出してきた。
それはレンに見つからない様、尾行され続けること相手は敏腕の情報屋、少しでも可笑しな行動をすればレンを殺さなければいけない。そして最終日、依頼主を吐かないかフェイタンが本気の拷問をすることだった。
勿論、フェイタンは拷問に関して手を抜く、手加減する、何て言うものは出来ない。
そして、それは全て上手く行った。
「良かったな。手にはいったじゃないか。」
クロロはフェイタンに告げる。
「これでレンを狙てる奴ら、ワタシが殺しても問題ないね。」
「そうなるな。まぁ好きにするといいさ。しかし、旅団に入ったからには、レンにも仕事はしてもらうからな。」
「その時はワタシを通して言うね。」
「あぁ、わかったよ。」
クロロは話終えるとフェイタンの前から姿を消した。恐らくレンが閉じ込められているであろう部屋、そこには旅団のメンバーは誰も近寄らないのだった。