第1章 あたふたさせたいお姫様
「失礼します!信玄様。」
「お、天女どうした?佐助の相談か?」
「し、信玄様… 早すぎです。 しかも、当たってるからすごい」
「ふふっ、大人を舐めるなよ〜」
うーむ、一国を治める棟梁って察しが早いものなのかな…謙信様も信玄様も…
それはさておき
「あの、佐助くんってどんなことであたふたすると思いますか?!」
豆鉄砲を食らったように一瞬驚いてたけど、すぐに元にもどった顔で
「佐助をあたふた…難易度がかなり高いけど策はあるよ」
「本当ですか!?」
ぱぁぁぁっと顔が明るくなる
「その策とは!一体何ですか?」
「ふふーん知りたいか?」
焦らすように私を見つめてくる
「はい、もちろん!」
「それはなー…
いつもと趣向を変えてみるんだ」
「しゅ、趣向をですか?」
すると信玄様はゆっくりと頷き
「あぁ、例えば褥であれこれする前の余興みたいな感じで…」
「ちょちょちょっ信玄様!褥の話をしてるんじゃ…」
顔を赤らめながら私は慌てて言う
「あれ?違うのか?てっきりそう言う事かと思ったぞ」
あ……なんで謙信様が信玄様に相談しろって言った理由が分かった。
きっと謙信様は、褥のあれこれの話と勘違いされたんだぁぁぁ
恥ずかしすぎる…まぁでも、佐助くんって褥の中でも冷静だし…
って私は何を思い出してるんだぁぁ
また、話を始めそうな信玄様にお礼を言ってドタバタと部屋から出て行った。