第1章 あたふたさせたいお姫様
「はぁ…やっぱり佐助くんをあたふたさせるなんて無理なのかなぁ」
諦めがちにため息をつく
「玲奈さん、どうしたの?」
すると、佐助くんが後ろから抱きしめてくる
「ささささ、佐助くん何でないよ!決して佐助くんあたふたさせたいとか、冷静じゃない姿を見たいとか、そんな事一切おもってないよ!!」
「心の声がダダ漏れだ、玲奈さん」
あー恥ずかしい…佐助くんも呆れてるよね…と、チラッと後ろを見てみると
ちょっと拗ねた顔をした佐助がこちらを覗き込んでる。
「玲奈さん俺はね、君に出会ってからすごくあたふたしてるんだよ。君のその素直なところとか、真っ直ぐなところにすごく惹かれるんだ」
そして、完全に佐助くんの方向に体が向き、私の手を心臓の方へ持ってかれる。
「今だってほら、すごくあたふたしてる」
佐助くんの心臓の音 すごく鳴ってる…なんだか、こっちまで照れてくる。
「だからね、俺は出会ってから冷静だったことなんて一度だってないんだよ」
そして、唇が重なり舌が私の口の中を蹂躙し私を蕩けさせ、なにも考えれなくなる。
「んっっ あっ 佐助くん…」
目を潤ませながら佐助くんを見つめる
「そんな目で見つめられたら…やめられなくなるけど、いい?」
私は、ゆっくりと頷き彼の部屋に向かう。
そして、部屋に向かっている時。
佐助くんの顔が少し赤かった気がするのは、私の気のせいかな?