第1章 あたふたさせたいお姫様
「失礼します。謙信様」
私は襖をガラッと開ける
「なんだ?お前から訪ねてくるとは珍しいな」
なんとなくだけど、謙信様なら佐助くんのあたふたした姿を見たことあるかなー?という私の勘で相談してみることにした。
「あの…謙信様
佐助くんのあたふたした姿って見たことありますか??」
すると謙信様は呆れたように
「おい…佐助のあたふたした姿ぐらい見たことが………ないな」
「謙信様もですか?!」
「確かに見たことがないな… おおよそどうしたら佐助をあたふたさせることができるかっていう相談だろ?」
さ、流石だ謙信様…話が早すぎる。
「そうなんです!佐助くんのあたふたしたところがどうしても見たくて…」
「なるほどな…しかし、そういうことは俺じゃなくて信玄に聞いた方がいい」
信玄様かぁ…確かにいいアドバイスをいただけそうだなぁ
「謙信様!ありがとうござました!」
一礼して謙信様の部屋を出て行き、信玄様の部屋へ向かう。