第10章 練習試合後
ゴドンッと部員の皆さんの前に置かれる特大のステーキ。
そのボリュームに皆さんは呆然としていた。
「遠慮せずいっちゃって!」
「ガッツリいき過ぎじゃねぇ!!?」
ニコリと笑うリコ先輩に日向先輩がツッコむ。
「これ食えなかったらどーすんの!?」
日向先輩が代表して失敗した時の対処法を尋ねる。
すると当たり前じゃないというテンションでリコ先輩が答える。
「なんのために毎日走りこみしてると思ってんの!?」
「バスケだよ!!」
リコ先輩の食い逃げ発言に日向先輩達ががむしゃらにステーキを食べ始める。
「やべー、こーゆーヤツだと分かってたはずなのに…。」
日向先輩は涙目でステーキを突っ込む。
「このステーキ…、ステキ。」
「ゴメン、そーゆーの今マジウザイ!!」
伊月先輩はダジャレを小金井先輩に突っ込まれながら、その隣では水戸部先輩が気を失いながらステーキと格闘していた。
「…すいません。」
すると、テツ君が開始早々申し訳なさそうに口を拭いながら、謝る。
「ギブです。」
「黒子ォォーーー!!」
テツ君…、まだ10分の1くらいしか食べてないよ…。
先輩達が殺気立ち、いよいよ食い逃げを覚悟した時、
「うめー。つかおかわりありかな?」
モギュモギュと食べてる火神君がいた。
なんか、火神君の食べっぷりを見てると私も食べたくなってきた。