第9章 練習試合
「黒子っち…!」
悔しそうな表情で黒子と火神を睨みつける黄瀬。
「……黄瀬君は強いです。ボクはおろか火神君でも歯が立たない。…けど力を合わせれば……、二人でなら戦える。」
黄瀬は、黒子の言葉に納得いかないとばかりに反論する。
「……やっぱ黒子っち変わったっスね…。帝光時代にこんなバスケはなかった。…けど、そっちもオレを止められない!そして勝つのはオレっスよ…!」
『(黄瀬君…。)』
「黒子っちの連係をお返しすんのはできないっスけど…、黒子っちが40分フルに保たない以上…、結局後半ジリ貧になるだけじゃないスか。」
黄瀬は自分に回ってきたボールをバシッと受け取る。
しかし火神は慌てない。
ドライブの姿勢に入ろうとする黄瀬を見て火神はニヤッと口角を上げる。
「…そうでもねーぜ!」
火神が黄瀬のマークにつくかと思いきや…
「なっ…!?」
黄瀬の目の前に立っていたのは黒子。
「黒子が…、黄瀬のマーク!!?」