第9章 練習試合
………ムカつくぅううう!!!
黄瀬君の奴すごいムカつく!
慰めてでもくれるのかと思った私がバカだった!
「あっ、勘違いしないで一花っち!今のは火神に言っただけっスから、ね?だからそんなに怒んないで〜!」
黄瀬君のヘラヘラした態度が私を余計に怒らせる。
どうしてこんなに的確に私の怒りスイッチ押してくるんだろう。
とにかく勝たなきゃ気が済まない。
その前にこっちも一発ガツンと言ってやる。
『勘違いも何もムカついてしょうがないよ…。』
「へっ?」
『あの監督…、それに黄瀬君も。その根性叩き直してやる。』
「ヤバイ。一花っちのキャラが変わってる…。」
『それにね…、』
「あの…スイマセン。調整とかそーゆーのはちょっとムリかと…。」
「「そんなヨユーすぐなくなると思いますよ。」」
もう一言くらい言ってやろうとすると、リコ先輩とテツ君が代わりに言いたいことを全部言ってくれた。
そうだ。言い争ってても何の意味もない。
私たちの大好きなバスケで思い知らせてやるんだ。
『黄瀬君。』
「なんスか、一花っち?」
『すぐに引きずり出すから、アップしといてね。』
「…それは楽しみっスね。」
「それではこれから誠凛高校対海常高校の練習試合を始めます!!」