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【黒バス】バスケの神様

第6章 幻の6人目




《一年 15-31 二年》


火神の動きが封じられた事によって一年は得点を伸ばすことができず、二年生とは倍の得点差になっていた。


「やっぱり強い…。」

「てゆーか勝てるわけなかったし…。」

「もういいよ…。」


他の一年生が諦めかけている様子に火神のイライラが爆発する。


「………。もういいって…、なんだよそれオイ!!」


とうとう他の一年の胸ぐらを掴み怒鳴る。

『か、火神君。落ち着いて…、』





コンッ




「落ち着いてください。」


そんな火神に後ろから気配を消して膝カックンを食らわせた黒子。


『(テツ君ってばああいうところ変わらないな…。)』


そんな一花の思いとは裏腹に、一年達の顔は青ざめていた。


「テメ…!」


火神は青筋を浮かべ振り返ると、次の瞬間から黒子との言い合いが始まった。

「なんかモメてんぞ。」

「黒子か…。そーいやいたな〜。」

それを他の一年が、必死に止める様子を二年やリコ達は他人事のように眺めていた。


『火神君、とにかく落ち着いて!!』

「で、でもよ!」

『でもよ、じゃない!みんなも、火神君の言う通りまだまだ逆転できる。だから諦めずに頑張って!!』

「「「お、おう!」」」

そう言って部員を元気づけると、一花はそっと黒子に近付いた。


『黒子君、そろそろ…。』

「分かってます、任せてください。」

『うん。』


黒子との会話を終えた一花はリコの元へと向かう。

そこには、少し戸惑った様子のリコがいた。


『リコ先輩、どうかしましたか?』

「…ねぇ、一花ちゃん。」

『はい。』

「黒子君っていつからいたっけ?」

『?最初からですけど…。』

「そうだよねー…。」


リコの言葉を聞いた一花は黒子のいるコートに視線を向け少し微笑む。



『まだまだ試合はこれからですよ…。』

「えっ…?」


小さく呟かれた一花の言葉がリコに届くことはなかった。




「すいません、適当にパスもらえませんか?」

「は?」



これから幻の6人目の力を目の当たりにするとも知らずに…。




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