第4章 誠凛高校バスケットボール部
「コーチってどうゆう事なの!?」
「もしかしてキセキの世代と知り合い!?」
二年生の先輩から質問攻めにあう。
『一応教えてはいました…。』
「何を!?」
『バ、バスケを…。』
「ええーー!!」
もしかして…、と呟きリコ先輩が私の肩を掴む。
「あなたもしかして…、バスケの神様…?」
…もう一度その名前で呼ばれる日が来るなんて。
『そうなん、ですかね…。』
「ちょっと、どういう事だよ!」
この話題についてはあまり話したくない。
その雰囲気を察してくれたのか、リコ先輩がその場の空気を切り替える。
「まぁ、いいじゃない。そんな事より黒子君はいるー?」
…あそこに居るんだけどな。
「(あれー?あんな強豪にいたんなら、視りゃすぐ分かると思ったんだけど…。)今日は休みみたいね。いーよ、じゃあ練習始めよう!」
とうとう黒子君自ら声をかける。
「あの…スミマセン。黒子はボクです。」
「きゃぁぁあ!?」
突然目の前に現れた黒子君に驚くリコ先輩。
大声を上げたリコ先輩に他の部員の皆さんが集まる。
「うわぁ何?……うおっっ!?ダレ?」
『黒子君です。』
「あれが〜!?」
当然他の部員の皆さんもしばらく経ってから黒子君の存在に気付く。
私は改めて黒子君を紹介した。
「いつからいたの!?」
「最初からいました。」
「ウソォ!?」
(目の前にいて気づかなかった…!?…え?今、黒子って言った!?ええ!?てゆーか…カゲ薄っすっっ!!)
リコ先輩は冷や汗を流しながら黒子君を見つめる。
黒子君はやっと自分の存在に気づいた部員の皆さんから囲まれている。
「…え?じゃあつまりコイツが!?「キセキの世代」の!?」
「まさかレギュラーじゃ…。」
「それはねーだろ。ねぇ黒子君?」
先輩達の発言に黒子君と顔を見合わせる。
「……?」
『いえ、試合には…、』
「出てましたけど…。」
「だよなー
…うん?」
「え?…え?」
「「「「ええええ〜〜!!!」」」」